アマンダです。シン劇タイカプはかなり自信があったので一応優勝アシストはしたものの、自身ではタイカプを取れなかった。悲しいものです。
では、その自身のあったタイカプの環境についてざっとおさらいをしていこうと思う。
○環境について
まず、序盤環境は
圧倒的8ヒール
その当時のネオスタンダードの主流が8ヒールであったことに加えて一掃Reバースの返しにヒールをすると勝ちやすいいう理論が一般的であったためそのような環境であると思った。
実のところは一掃に"高森藍子"が巻き込まれて掘る枚数が変わらず道中ででかいカードが捲れるとメンバーにキャラを並べざるを得なくてハンドも無くなるため、諸星きらり要求を押し付けれるので五分寄りの不利であった。そのため中盤以降の環境は一掃を入れた形のデッキタイプが流行り、除去当て合うクソゲーが繰り広げられるタイカプであったと思う。
つまるところこのタイカプには寿命があって8ヒールデッキが消えたら捲りゲーになってしまう。
結論としてはこのタイカプは
序盤に優勝しないと捲りゲーが始まる運ゲー環境
であると言える。
○構築思考について
ということで構築の思考についてです。その前にこのタイトルには指定Reコンボがないので基本的には強いReバースから順に採用していく形になるかと思われる。なのでまずはReバース構成の話からしていこうと思う。
・シン劇タイカプにおけるReバース構成について
まず、シン劇タイカプにおけるReバース構成についてです。
基本的なことなのだが各Reバースの性質について話していこうと思う。
- ヒール
シン劇におけるヒールの役割は主に3つ
- "高垣楓"等の控えに落としたいカードの使いまわし
- ターン延命
- 回す構築の正当化
である。特に1はシン劇のプールは能動的にカードを落とす手段に乏しいためヒールをすることで控えに落としにいかないと安定性に欠ける。実は"諸星きらり"やその他本領発揮がズレるカードなので実はデッキとはそれほど噛み合っていない。初回もATK1上昇しかないので"安部菜々"の点数が足りなかったりする。
- 一掃
引いてもある程度仕事をしてかつ、降ってきたら相手に"諸星きらり"要求に出来るためミラー戦しかないシン劇においては最も強いReバース。
- バフ
DEF8の多いシン劇では貼ると2コスト及び3コストがATK4以上で殴れるようになるのでエントリーが事故殴れる点、相手ターン降ってきたら大体1パンは耐えるという点ではミラーに適している。特に"北条加蓮"と合わせることでお手軽に常時ATK8を作れることが何よりの利点で長引けば長引くほど捲る回数が増えて運ゲーになるシン劇タイカプでアグロ可能であるため焼かない環境では最も強いReバースであった。
- ドロー
"高垣楓"や"北条加蓮"、"久川凪"のエントリー張り替え効果等々、引き込みたいカード自体はかなり多いデッキではあるため動きと噛み合うという点では強いReバースである。引いても初回3上昇が偉い。
- 星の導き互換
控え室に落としたいカードはエントリーに残したいのに控えを肥やす手段に乏しいこのタイトルでは回す構成以外許容されないがそれなら後述するパートナースタンドのが価値が高い。おそらくタイカプにおいて一番弱いReバース。
- パートナースタンド
最終のDEFを8で抑えてパートナーアタックを切りたいというデッキ性質上、このカードは引いても腐らず相手ターンに降ってきたら事実上のエントリー更新になり得るカードである。反面ATK上昇はないためミラーで強いかは諸説。
- エネブ
"安部菜々"を手から出すという強い意志と一掃に対して復帰するという役割があるのでミラーではそこまで悪くない。初回3上昇が強い。
- 置き除去
メインフェイズ中で"高森藍子"を焼ける唯一の手段であるため詰めの際はめちゃくちゃ強いが場面が限定的である。ATK上昇もないため優先度はかなり低め。
- キャンセル
"高垣楓"のキャンセルをキャンセルすることが主な役割でついでに一掃及びヒールが止まる。しかしながらシン劇のプールにはドロソが少ないため抱えにくいのが難点。一応降ってきても数値上昇が入るため一定の活躍は望める。
といった感じでそれぞれに利点があり、それらを組み合わせて選択していくのがこのタイカプの構築要素である。それに加えてアタッカーの選択というのもそれなりに重要だったりする。次はそのことも話していこうと思う。
・アタッカーについて
シン劇タイカプでアタッカーを決める際、決めなければいけない方針というものがあります。それが
安部菜々を抜くかどうか
である。正しくは"安部菜々"を強く使うために組まれた構築以外はあくまで選択枠の一枚であることである。これを説明するためにまずテンプレートなシン劇の高コスト帯を羅列していこうと思う。
"高垣楓"、"渋谷凛"、"諸星きらり"、"北条加蓮"、"久川凪"これに加えて"安部菜々"である。
この高コスト軍のDEF値に注目していただきたい。このタイトル、高コスト帯が基本的にDEF8で構成されるので"安部菜々"がReバースを貼らないと1パンで突破できないことに加えて、"安部菜々"のみ"安部菜々"に抜かれるということになる。
さらに序盤の除去を食らって迎える"安部菜々"は相手の手札の低コスト要求になり、低コストを出す際に高コストをエネルギーに埋めてるだろうから後半に詰めのアタッカーが欠損するというケースも起こりうる。手から低コスト出してからまた一掃を食らったら本当に目が当てられない。
とは言うものの8ヒール最多であろう序盤の環境ではコスト帯がそもそも軽く焼かれてもピン除去程度なので最初は積むことにあまりリスクを負ってはいなかったので、正しくは除去環境に寄れば寄るほど"安部菜々"を積むリスクが増大するので"安部菜々"というカードはハイリスクローリターンになり得るカードだった。これに加えてシン劇はいわゆる多ブロ軸というものがプール上組めなくなっているのでブロッカーを抱えにくいデッキに対しての"安部菜々"によるブロ不可効果は有効に働かない場合が多い。
逆にブロッカーを抱えにくい性質上、安部菜々の代わりとなり得るカードが"真剣勝負晴"である。このカードは初回のみではあるがATK8を出すことが可能で上記の高コスト帯を突破した上でパートナーアタックを切れるためコンスタントに2点を取りつつ返しはDEF8で残るため安部菜々に倒されない。なおかつ、手出しもメンバー下げもしやすい。そのため、このタイトルカップでは"安部菜々"より優先度が高かったアタッカーである。
その他にもリソースが枯れがちなシン劇でハンドを増やしながらATK7を出しにいける"島村卯月"や単純にサイズだけ強い"及川雫"、強力なスパーク除去効果を持ちつつReコンボなしでもATK7まで出る可能性のある"ヒーロー参上!光"や起動効果による除去を持ちつつATK7を出しにいける可能性のある"黒埼ちとせ"などアタッカー自体の選択肢はかなり多く、"安部菜々"がいなかったとしても打点を出す手段はいくらでもいる。
では"安部菜々"がそもそも選択枠であると話してきたが逆にシン劇タイカプではどのカードが確定枠であるかを話していこうと思う。
・確定枠について
シン劇タイカプのキャンセル自体が強いかと言われると正味微妙なのだがReコンボである控えからエントリーに出す効果がこのタイトルカップではめちゃくちゃ強力で特にシン劇タイカプではDEF81パンで突破した後に以降のATKで8以上を出すカードは等しくReコンボ要求であるため、DEF8を建てることそれ自体に意味がある。それに加えて"渋谷凛"に対して降ってきた除去を止めることに加えて最終エントリーがスタッツの低いスパークキャラであったら自分からキャンセルを打つことも考慮できるため減らす理由はあるが非採用の理由は存在しないカードである。
- 2コストピン除去
貴重な2コスト汎用枠。"渋谷凛"に対して降らない限りは大体一点分得はする。説明不要
- 2コスト1ドロー
このタイトルは指定Reコンボがない関係上、Reバースカードは打点に直結するため極論ヒールを引いても強いです。さらにシン劇の理想的なゲーム展開はアタッカーを手出ししながら安定して殴り続けることなのでエネルギーチャージをできる限りスキップしたくないがハンド消費はそれなりにするのでハンド枯渇気味になりやすい。そのため、1ドローの価値が非常に高く貴重な2コスト枠なので大変重宝します。
- ブロッカー
高いDEFを持ったキャラに切るブロッカーが最も打点を抑えるカードかつ、シン劇というプールは低コスト帯が貧弱なので回す軸でさえも数枚は確実に積んだほうがいい。
非採用リストが勝ってたりするがこのカードは道中でDEF8というシン劇タイカプでは重要なラインを作れる唯一のカードでミラー戦は強く、自ターンで降ってきても"高垣楓"のキャンセルを打つことでReコンボ要求だがエントリー更新することが可能である。さらにマナ埋めしやすく、高コストを2コストで下げるためのカードにもなり得るので減らす理由はあるがシン劇タイカプにおいては抜いてはいけないカードである。
これ以上カードについて話してもダレるため、デッキレシピについて話していこうと思う。
○デッキについて
実は当初はシン劇タイカプに対して何も興味がなかった。(上記で上げた通り後半になるにつれて運ゲー環境になるから)しかし、身内の一人にシン劇タイカプのデッキ考えて欲しいって言われたので思考を話した上で自由枠をあとは適当に突っ込ませた。一応確定枠となる基盤が
これである。そうして出来た構築が
京都地区で優勝という結果になった。(自身は暇つぶしでTD改を握っていた)
コンセプトとしては相手にヒールされる前に殺し切ることであり、とにかく"安部菜々"で相手にダメージ差をつけさせることを目的とした。ドローReバースはあくまで打点を引くカードであるという理論の元、"久川凪"の効果で"安部菜々"やReコンボ効果で"北条加蓮"を射出して高いATKで継続的に殴る。もちろん8ヒールシン劇にブロッカーなどないため、すべての試合が3〜4ターンで終わっていたらしい。
このタイプのアグロデッキが一回勝ってしまうと8ヒールは陥落しておそらく除去を多く入れた構築というものが主流になるため、このデッキを握り続けるのは不可能である。
こうして開発して自身最後のシン劇タイカプまで握り続けたリストというのが
こちらになる。コンセプトとしては除去合戦では確実に負けない除去軸というもの。特に、序盤に行う"ヒーロー参上!光"や"大和亜季"による2面除去がシン劇に対しては滅法強く、"ヒーロー参上!光"に至っては一掃が降ってきた後に手出しすることでシン劇では"渋谷凛"くらいでしか安定して出せない常時ATK8の火力を出すことが可能でパンチの面でも強かった。ヒールはめちゃくちゃ弱かったがこのデッキだと8ヒール相手に比較的ロングゲームを行ってしまい、ヒール自体の試行回数が増えてしまうので長いゲームを戦うためには必要であった。
○反省
これは計算外だったのだが割と遅めである地区の東京大会では8ヒールが主流であり、除去軸よりもドローバフ軸のが立ち位置が良かったという環境の読み違いがあった。そのため、負けた試合が8ヒールのシン劇相手で7点目ヒールを食らってしまった。それに加えて8ヒール主流の環境以外は降りゲーの要素が強く人数も多い。そのため、そもそもタイトルカップで勝ちたいだけであれば別のタイトルに逃げるのが正解であったかもしれない。
○終わりに
自分の中ではシン劇タイカプはある程度捲りゲーと理解しつつもかなり自信あり、時間もかなり使って練度も高めたつもりだったので盾を取れなくて悔しいです。ぶっちゃけ運もなかったと割り切って終わりたいと思います。